発達障害傾向ですが、「営業」できました。

毎日ひとにキレられていた私が、「人間」らしいコミュニケーションを身に着け、「営業職」として働けるようになるまでの話と、試行錯誤の記録。

問題と対策10)話し方の分からないコミュニケーション下手な私が、嫌われずに済んだ方法(2)

前回に続き、仕事仲間に受け入れられるために考えた「話し方」をお伝えします。 

 

※前回は、ビジネス本を真に受けて「はっきり」ものを言い過ぎた結果、周囲から疎まれた話。そして、話し方を変えたことで職場の男性に受け入れられた話を書きました。 

 

ビジネス本が「もともと空気の読める人」向けだと分かっていれば…(泣)

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■受け入れられた「話し方」後編

おさらい

さて、前回は周囲を観察することで、下記の3つの対策を取ったことをお話しました。 

1.男性には「柔らかく」

2.先輩女性には「お茶目に」

3.後輩女性には「アドバイス調」

 今回は、2.と3.について解説を行いたいと思います。

 

2.先輩女性には「お茶目に」

・女性の仲間意識

周囲の先輩女性たちを観察していて、気付いたことがあります。

 

それは、「女性同士で共通する不満を言い合い、仲間意識を強化している」ということです。

 

例えば、こんな会話です。

  • 女性A:ちょっと聞いて下さいよ~!XX部の○○さん、またこんなこと言ってきたんです!
  • 女性B:え~、信じられない!実は私も昨日、似たようなこと言われたのよ!
  • 女性A:うわ~、ありえないですよね!(以下、5分くらい不満の応酬)
  • 女性B:今度何か言われたら、教えてね。言い返してあげる!
  • 女性A:分かりました、お願いします!

 

・女性は共感を求める

実は、私は同性とこういった会話をしたことがありませんでした。というのは、必要なこと以外、話さないようにしていたためです。

 

あとで聞いた話では、先輩女性はそんな私のことを「お高くとまってる」「プライドが高そう」と思っていたそうです。「お茶目」とは、真逆です。

 

しかし、昨日も紹介した『ベスト・パートナーになるために』を引用すると、そこには「女は"共感"を求めている」と書かれており*1、この点が同性から受け入れられるポイントだと考えました。 

 

私は、この本と、周囲の女性の行動から、下記のような人間像が最も受け入れられやすいのでは?と考えました。

 

・理想的人間像(?)

  • 先輩女性と同じように、不平・不満を口にする
  • 先輩女性と同じ利害関係にある(共通の敵、共通の手間など)
  • その他、人間としての不完全さを正直に見せ、強がらない
  • 進んで先輩女性を手伝う

端的に言うと「人間らしく、憎めない、お茶目な人」です。

 

いくら完璧に見える先輩女性でも、必ずしんどさや凡ミスや「うわ、この仕事やりたくない!」という気持ちを抱えています。

 

私は、後輩として「私も先輩と同じなんですよ」「手間なことは手伝いますよ」と自分からアピールすることで、心を開いてもらうと考えました。

 

結果、徐々にですが仕事で助けて頂けるようになりました。

 

・会話例

例えば、こんな風に話しかけました。

  • 私:○○さんすみません、 XX社から値上げの通知が来たんですが。
  • Aさん:え~!何これ、聞いてないけど…
  • 私:ひどいですよね~!(=XX社を共感の敵にする不満)私もAさんも、ここのサービス使ってますもんね(=共通する利害)。
  • Aさん:そうなのよ、私の客も怒りそう。困ったなぁ…(←私が先に不満を言ったので、先輩も言いやすくなった
  • 私:まず、値上げの理由を確認しましょうか?(=手伝いますアピール
  • Aさん:そうね、じゃあお願いできる?
  • 私:分かりました!確認し次第、すぐご報告します。

こういって、会話の端々に「共感」メッセージを入れることで、話の本筋は守りつつ、相手との人間関係を強化する作戦を取りました。

 

以前の私なら、子供の頃親から聞かされた「不平・不満は言うな」を頑なに守っていたので、これで上手くいったのが驚きでした。

 

「正しいこと」と「上手く行くこと」は必ずしも同じではない、ということかも知れませんね。

 

 3.後輩女性には「アドバイス調」

・先輩らしく?

次に、私が後輩女性への接し方で気を付けた点を書きます。

 

正直、私は自分自身がずっと「後輩」の立場だったので、後輩への接し方を意識したことはありませんでした。

 

しかし、後輩が次々と入社したことで、否応なく「先輩らしい」話し方を考えるようになりました。

 

その過程で、強く感じたのは「後輩が余計混乱したり、とっつきにくい話し方はやめよう」ということです。

 

・弱すぎず、強すぎず

私の場合、アドバイスをもらっても「~したらいいんじゃないかなぁ」「~のかもね」という返答だと、していいのか悪いのか分からず、困ってしまいます。

 

逆に、「~してください」「~すべきです」だと、聞く側によってはきつすぎる可能性もあります。

 

そのため、後輩には次の3つを使うことにしました。

  • アドバイス:この場合、~した方がいいよ。何故なら…(理由)
  • 依頼:~してもらってもいい?
  • 提案:~しようか

 

・会話例

例えば、こんな風に使いました。

  • 後輩:○○さん、すみませんがメールの書き方が分からなくて…
  • 私:このメールね。じゃあ相手のメールを一緒に読んでみようか提案)?
  • 後輩:お願いします。
  • 私:価格と納期の問い合わせだよね。この場合は、箇条書きで書いた方がいいよアドバイス)。相手も忙しくて、文で書くより箇条書きの方が、情報が見つけやすいから理由)。
  • 後輩:そうだったんですね。ありがとうございます。
  • 私:一度自分で書いてみて、送信の前に私に見せてもらってもいい依頼)?
  • 後輩:分かりました!

 また、一連の流れが終わったあとで、「また分からないことがあったら、何でも聞いてね」と言い添えるようにしました。

 

初めは遠慮していた後輩も、これを何度も言うことで、徐々に質問の回数を増やしてくれました(実際、言うだけでなく、ちゃんと対応しないとダメですけどね)。

 

・男性後輩は「褒める」

因みに、男性の後輩の場合どうしたかと言うと、基本的には後輩女性と同じですが、「褒める」を追加しました。

 

これは、男性特有のプライドに配慮するためです。

 

手伝ってくれた時、成果を出した時は「さすが○○君だね~!」「やっぱ出来る人は違うなぁ」「ほんと頼りになるね~」と言ったところ、次から進んで報告をしてくれたり、手伝ってくれるようになりました。

 

・男を「立てる」もスキル

正直、私はそういう発言は「本筋とは離れた不要なもの」と考え、あまり好きではありませんでした。

 

しかし、気持ちよく仕事をしてもらい、いい人間関係を維持するためには、こういったことを言えるのもスキルのうち、と思うようになりました。

 

ごく自然に男性を立てられる女性って、本当にすごい能力をお持ちだなぁ…とつくづく感心した次第です(トホホ)。

 

最後に

「話し方」について、2回に渡って書きました。

 

入社当初、「何を言っても通じない人」と言われた私も、話し方を変えることで周囲との関係性がかなり好転しました。

 

もちろん、最初はぎこちなく、カンペを作ったり、カミカミだったりと、失敗ばかりでした。

 

でも、持ち前の長期記憶の良さ・習熟性の高さを活かし、繰り返し訓練することで自然に話せるようになりました。

 

もし、私の体験談が、どう話したらいいか悩んでいる方の助けになれば幸いです。

 

以上、話し方の分からないコミュニケーション下手な私が、嫌われずに済んだ方法、でした。

 

 

*1:ジョン・グレイ著、大島渚訳『ベスト・パートナーになるために』三笠書房 2001 p.17。1章サブタイトル「男は"受容"を、女は"共感"を求める」より。