発達障害傾向ですが、「営業」できました。

毎日ひとにキレられていた私が、「人間」らしいコミュニケーションを身に着け、「営業職」として働けるようになるまでの話と、試行錯誤の記録。

摂食障害の記録(4)拒食症の身体症状まとめ~健康への深刻な影響~

これまで、拒食症の経過や、外見の変化について書いてきました。

 

ただ、私の場合、実は外見以外にも便秘や咳など、様々な身体症状に悩まされました。

 

言葉で書くと「なんだ、便秘か」「咳ぐらい…」と思われそうですが、当時は常に飢餓状態。そんな時の症状は、健康な時と比べて非常につらいものでした。

 

今回は、そういった症状について、思い出せる限り詳しく書きたいと思います。

 

当事者の方は、心配な症状があっても、誰にも相談できないことがあるかも知れません。

 

私も、まさにそうでした。

 

ただ、症状というのは体からのSOS。何らかの問題が起きているということです。

 

もし、この記事が、医師や専門家に相談するきっかけになれば幸いです。

 

私の経験した、拒食症の身体症状

症状まとめ

まず、どんな症状が出たか、簡単にリストアップしてみます。 

  • すさまじい便秘
  • おならがとんでもなく臭い
  • 変な口臭がする
  • 咳が止まらない
  • 思考スピードが落ちる
  • 肩こりがひどい

「便秘」に「おなら」とは、なんとも色気のない話ですが、本当のことですから仕方ありません。

 

痩せたい、オシャレがしたいという欲求の裏側で、体のほうでは様々な機能が確実に低下していたということです。

 

では、具体的にどういった状況だったか、詳しく書いていきます。

 

すさまじい便秘

・週一回も出ない

まずは、「便秘」です。

 

私は拒食症になってすぐ、ひどい便秘に悩まされるようになりました。

 

どのくらいひどいかというと、お通じが全くなくなり、週1、2回は必ず便秘薬を使っていたくらいです。

 

・便秘薬で苦しむ

便秘薬を飲めば、一応は出ます。

 

ただ、つらかったのは、その薬で大変な「腹痛」になってしまうことです。

 

飲んでしばらくすると、お腹に強烈な痛みが走り、トイレに駆け込まざるを得ませんでした。

 

しかも、1日に何回もです。

 

薬を飲めば必ず出る、というのは非常にありがたかったのですが、普通の人より体力が落ちていたため、正直こたえました。

 

・胃腸の動きが低下

では、なぜ拒食症で便秘になりやすいのでしょうか?

 

それは、「食事量の減少により、胃腸の動きが低下する」ためです。

 

下記リンクに、詳しい情報が書かれていますので、参考になさってください。

 

東京大学医学部付属病院 心療内科

『摂食障害ハンドブック』

http://psmut.umin.ac.jp/ed.pdf

(p.10「#消化管運動低下」の項)2018/4/1閲覧

 

なお、同じ項に、「便秘だからと繊維質のものばかり食べるとガスがたまる」(要約)とありますが、まさにそのことでも悩むことになりました。

 

おならがとんでもなく臭い

・赤ちゃんのウ○チのような

そう、おならが強烈に臭くなってしまったのです!

 

たとえて言うなら、「赤ちゃんのゆるいウ○チじかに嗅いでいる」感じです。

 

さほど頻繁にしたくなるわけではありません。ただ、ガマンしきれず出てしまうと、周囲の人に分かってしまうくらいひどいニオイでした。


・始終おならが心配

親に連れられて病院に行く時も、つい車の中で出てしまい、怒られたくらいです。

 

このおかげで、毎日おならのことが心配で仕方ありませんでした。

 

「ニオイを吸収してくれる下着、ないかなぁ」と夢想していたものです。

 

※と思っていたら、いまや「おならパンツ」なるものが販売されていると知り、驚きました。

活性炭がニオイを吸着するとのこと。まさに文明の利器ですね。

 

変な口臭がする

・カブトムシの臭い

ニオイ繋がりで、口臭についても書きたいと思います。

 

自分のニオイを指摘されるのはつらいものですが、当時クラスメートから言われた一言は忘れもしません。

 

いわく、「○○ちゃん、カブトムシみたいなニオイだよ~」とのこと。

 

驚きのあまり、一瞬固まってしまいました。

 

私はカブトムシを嗅いだことがないのですが、決していいニオイではないことは容易に察しがつきます。

 

・栄養失調のせい?

当時は「キュウリとトマトばかり食べてるからかなぁ?」と思っていました。

 

ところが、調べてみると、栄養失調でも口臭が発生するそうです*1

 

具体的には、食事量の減少による「ビタミン・ミネラル不足」が問題とのこと。

 

便秘同様、食べることで改善が見込めるわけですが、なかなか食べる気になれないのが問題なんですよね…

 

咳が止まらない

・体力を消耗

もう一つしんどかったのは、なぜかせきが止まらなくなったことです。

 

具体的には、何の前触れもなく咳が出始め、一旦始まると5分以上は続きました。そして、それが1日に何度も起こるのです。

 

健康な時ならあまり感じませんが、実は、咳は非常に体力を消耗する行為です。1回の咳で2kcal消費するとも言われているくらいです*2

 

・息もできない

当時の私にとって「カロリー消費」ほど魅力的な言葉はありませんでしたが、この咳というのは到底喜べない、非常につらいものでした。

 

ただでさえ体が衰えているのに、全身を使って咳をするのです。

 

息もできず、いつやむか分からず、ひたすら苦しみと格闘しなければなりません。

 

おかげで、夜も眠れないことが増えました。

 

・プラシーボ薬をもらう

見かねた親が内科に連れて行ってくれましたが、咳の原因になるような病気は見つかりませんでした。

 

医師いわく「神経性咳嗽がいそうです。内科的な病気ではないので、薬の出しようがありません」とのこと。つまり、原因は精神的なものだったのです。

 

ただ、何とか咳から解放されたい!その一心で粘った挙句、「プラシーボ薬*3を処方されました。

 

私の症状に直接効果はないものの、「薬を飲んでいる」という安心感により、咳が収まるかも知れない。こういった趣旨の薬でした。

 

・一番つらかった症状

その日から薬を服用しはじめ、ありがたいことに、徐々に症状は収まっていきました。

 

プラシーボ効果が発揮されたということです。

 

咳がないだけで、かなり体は楽になりました。

 

いま思い返すと、これが拒食症の中で最もつらい症状だったように思います。

 

思考スピードが落ちる 

 ・1問に1時間

また、体重が一番落ちた頃は、思考力の低下も相当なものでした。

 

以前なら10分程度で解けた数学の問題が、1時間掛けても解けなくなってきたのです。

 

考えても考えても解けないので、夜中11時を過ぎても机にかじりつき、親から「もう寝なさい」と何度も言われていました。

 

・脳の栄養不足

こうなってしまった原因は、非常に単純ですが、カロリー不足だと考えられます。

 

よく知られていることですが、脳には、ブドウ糖(グルコース)またはケトン体という栄養が必要です。

 

これらは、体に蓄えた脂肪やたんぱく質などから合成されるため、ある程度絶食しても頭は正常に働くそうですが*4、私の場合はほぼ「骨と皮」でした。

 

つまり、脂肪も筋肉も使い果たして、脳の栄養となる材料がほとんど残っていなかったのです。

 

しかも、食事はトマトとキュウリだけ。思考力が落ちるのは、当然ですよね。

 

肩こりがひどい

・岩のような肩

さらに、この関係もあり、ひどい肩こりにも悩まされました。

 

肩から首筋が、まるで岩のように硬くなってしまったのです。マッサージをしてもらっても、指が肉に食い込まないほどでした。

 

おかげで、いつも首筋がつっぱるような不快感があり、「首だけ交換できたらいいのに」と思っていたくらいです。

 

・思考力低下のせいかも

いま思うと、思考力の低下が一因だと思います。

 

というのも、勉強の際、問題が解けないため、何時間も同じ姿勢で考え込んでいたからです。

 

もちろん、休憩を取るという発想もありません。

 

ただでさえ栄養失調なのに、休憩も取らずに勉強し続け、肩こりでさらにしんどくなり…と、かなり体に悪いことをしていたなぁと思います。

 

最後に

さて、ここまで、記憶を掘り起こしながら書いてみました。

 

下ネタもいくつかありましたが、経験者だから書けることもあると思い、思い切って文字にしました。

 

当事者の方の中には、「もしかして、これ私だけ?」と思い、なかなか周囲に相談しにくいこともあるかと思います。

 

この記事を読んで「自分と同じ症状になった人がいる」と知り、医師や専門家に相談するきっかけになればと思います。

 

以上、拒食症の身体症状まとめ、でした。 

 

 

*1:日本語のwebサイトではそれらしきものがなかったので、英語のサイトですが、よかったらご参照ください。

嘔吐による歯へのダメージや、嘔吐がなくても栄養失調により引き起こされるリスクが列挙されています。簡単に言うと、歯がボロボロになり、口内炎や知覚過敏等のリスクが高まるとのこと。

Delta Dental "Eating disorders and oral health(摂食障害とお口の健康)"https://www.deltadentalins.com/oral_health/eating_disorders.html(2018/4/1閲覧) 

*2:沢井製薬株式会社『サワイ健康健康推進課』「放っておくと危ない!長引く咳には要注意!」https://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/theme/201712.html(2018/4/1閲覧)

*3:「プラセボ」とも呼ばれます。

右記もご参照ください。タケダ薬品工業株式会社HP「プラセボとは?」http://www.takeda.co.jp/ct/placebo.html(2018/4/1閲覧)

*4:詳しくは下記参照。子供の頃は「ブドウ糖を得るため、炭水化物を食べろ」と親から言われたものですが、必ずしもそうではないとのこと。ただ、このへんの議論は色々複雑ですね。

大和薬品株式会社HP「ドクターからの健康アドバイス」糖質は必須栄養素ではない http://www.daiwa-pharm.com/info/fukuda/7521/(2018/4/1閲覧)