発達障害傾向ですが、「営業」できました。

発達障害の傾向がある元・営業が、「人並み」に働くための仕事ハックをお送りします。

「適切な発言ができる人」への道~その3:「聞いてます」アピールする

前回の記事では、異業種交流会で「聞き手に回る」という感覚をおぼろげながら得ることができた、という話をしました。

 

その鍵は、「聞いてますよ」という姿勢を、パターン化した行動に落とし込むことでした。

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■「相槌→オープンクエスチョン→相槌」のコンボ

 パターン化した行動。それは、「相槌→オープンクエスチョン→相槌」のコンボです。

 

オープンクエスチョンとは、YES/NOでは答えられない質問のことです。「好きなものは何ですか?」「どうしたらXXできますか?」など。これにより、相手からより詳しい話を引き出すことができるのです。

 

カーネギーの言うように、話を「ただ聞く」だけでは、相手は満足しません。「あなたの話をしっかり聞いてますよ」と言葉・身振りでアピールし、聞いてもらえたんだ!と実感してもらうことが必要です。

 

そのため、「相槌」と「オープンクエスチョン」を組み合わせ、相手が気持ちよく話ができる流れを作ることが大事なのです。これが、私がカーネギーから学んだことです。

 

■「聞いてます」アピールで会話はどうなるか?

では、実際に相槌とオープンクエスチョンの組み合わせで、会話がどう変わるのか、シミュレーションしてみましょう。

Before

私:お仕事は何をされているんですか?

相手:ファイナンシャルプランナーです。家計の相談に乗ったりしてます。

私:へ~(無表情)

相手:よくこの近辺のおうちにお邪魔するんですよ。

私:ふ~ん(無表情)

相手:(あれ、興味ないのかな?)ところで、あなたのお仕事は?

私:営業なんですが、XXXという商品を売っていて、競合メーカーと価格差がついて売るの大変なんです。

相手:へ~(あんまり興味ないけどなぁ)

私:上司のプレッシャーもきつくて、毎日数字ばっかり追い掛けて本当に辛いんですよ~。

相手:それは大変ですね(自分語りの多い人だな。苦手だから、早く切り上げよう)

After

私:お仕事は何をされているんですか?

相手:ファイナンシャルプランナーです。家計の相談に乗ったりしてます。

私:えー、そうなんですか!うちも家計の管理が大変で、困ってるんですよ。

相手:(お、興味を持ってくれた!)そういう方が多いですね。この辺のおうちにも、よくお邪魔するんです。

私:そうなんですね~!でも人と1対1での仕事って、大変そうですね・・・人間関係作りのコツってあるんですか?

相手:(色々聞いてくれてうれしいなぁ)いや~、実は私も最初は苦手だったんですよ。でもXXXXという出来事があって、それからは吹っ切れました。

私:うわ~、それはすごい経験ですね!

相手:いやいや、それほどでも・・・実は師匠と仰ぐ先輩がいましてね・・・(続く) 

赤い字で示した部分が「コンボ」です。ステップと意味合いは、下記のようになります。

 

  1. 相槌(1)=「あなたに興味があります!」
  2. オープンクエスチョン=「知りたいから教えて!」
  3. 相槌(2)=「すごいなぁ、もっと知りたくなりました!」

 

これで、相手は「自分に興味を持ってくれた」と感じ、私の場合は進んで話をしてもらえるようになりました。

 

それ以前は会話の途中に「変な間(ま)」ができてしまい、焦って変なことを口走ってしまうことが多かったのですが、それも減って気が楽になったのを覚えています。

 

■自分語りはしない、というかできなくなる=不適切発言を避けられる

 そして、私がもう一つ肝に銘じたのが、「話を聞く間は"自分語り"をしない」ということでした。

 

思えば、適切な発言ができず人間関係を壊してしまったのも、もとは抑制がきかず思ったことをつい言ってしまうからでした。もちろん、「言っちゃダメ」と思うだけでコントロールできるようになるわけではないのですが、それでも注意はしていました。

 

ところが、ある時気付いたのですが、「聞き手に回る」に集中していると、自然と自分語りができなくなるのです。

 

専門家ではないので本当の理由は分かりませんが、もしかしたら過度に集中しやすい性質のため、いったん相手の話に集中すると「自分のことを話さねば」という意識が薄れるのかも知れません。

 

つまり、

聞くに徹する

=自分語りをしなくなる

=相手の地雷を踏まずに済む

=不適切発言をせずコミュニケーションが取れる

という図式で、「適切な発言ができない」という問題をクリアすることができたのです。

 

 

■相槌のバリエーション~参考書籍~

 因みに、相槌には立場や状況によってバリエーションがあります。私が実際に読んで、実践に役立った本をご紹介します。

『大人の発達障害 アスペルガー症候群・ADHD シーン別解決ブック (主婦の友新実用BOOKS)』

作者: 司馬理英子
出版社/メーカー: 主婦の友社
発売日: 2015/02/20

 ※↑p.96-97に言及あり。目上の方や親しい方に対する適切なあいづちを挙げています。

『実践!!値切りを封ずる商談技術―価格交渉・条件交渉を有利にすすめる法』

作者:箱田忠昭

出版社/メーカー:税務経理協会

発売日:1998/04/01

『すべらない雑談のルール―たった3秒で心をつかむ魔法のテクニック』

作者:箱田忠昭

出版社/メーカー:こう書房

発売日:2008/10/01

メディア:単行本

 ※↑とても助けられた本です。箱田さんのすごいところは、テクニックが誰でもその日から実践できる形にまとめられているところです。感嘆詞の「あ・い・う・え・お」は特に勉強になりました。感謝感謝です。

 

■なぜ私は「聞いてますよ」アピールができなかったのか?

 最後に、「何故私は”聞いてますよ”アピールができなかったのか?」という点を少し掘り下げてみたいと思います。

 

考えて見れば、相手の話を聞く時は興味深げな仕草をしたほうがよい、というのは非常に分かりやすい理屈です。自分もそうされたほうが快いからです。

 

ただ、私の場合は、わざわざそうする必要を感じていませんでした。「"理解できた"とアピールしなくても、相手に伝わるはず。大げさな振る舞いはわざとらしい、無駄な労力だ」と思い込んでいたのです。

 

そのため、上司から指示を受けても、ただ無表情に「はい。承知しました」と返事をするだけ、という味気ない対応でした。

 

もし相手が全員感情のないロボットだったなら、それで何の問題もないでしょう。しかし、残念ながら人間には感情があります。みんな尊重されたい、自分の話を聞いてほしいと思っています。

 

私はそういった人間の欲求を、「聞き手に回る」の実践でようやく少し理解することができました。

 

むしろ、理解しているように振る舞うことを通じて、相手の反応を確かめ、「ああ、本当にこうしたら喜んでもらえるんだ」という実感を得た、というほうが正確かも知れませんが。

 

人の気持ちが分からない、というハンデがあっても、少しずつ挑戦していけば何とかなるかも知れない。そう思えたエピソードでした。

 

 

 

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