発達障害傾向ですが、「営業」できました。

発達障害の傾向がある元・営業が、「人並み」に働くための仕事ハックと「生きづらさ」に向き合う日々を書いています。

共感性の低さは「表情」である程度ごまかせる

こんにちは、Katieケイティです。

今回は、表情の使い方ひとつで「共感性の低さ」をカバーする方法について考えたいと思います。

共感性の欠如を「表情」でカバーする

■「言葉さえ正確ならOK」という勘違い

共感性の欠如は、ASD(アスペルガー症候群)によくみられる症状だと言われています。かく言う私も、「ひとの心が分からない人間だ」と言われ、数々の失敗(絶交される、人に不快な思いをさせる等)を繰り返してきました。

こういった過去を振り返ってみると、失敗の原因の一つは「会話の中で、一切表情を使っていなかった」ことでした。

なぜ表情を使わなかったかと言うと、端的に言えば「必要ない」と思っていたからです。

「言葉遣いさえ正確で、的確な発言をしていれば、それで相手は喜ぶはずだ。」

こんな勘違いをしていたのです。

 

■実は「会話の中身」<<<「表情」

実のところ、人間は会話の「中身」よりも「表情」を重視しています。「人は見た目が9割」と言う言葉もありますが、この「見た目」こそが表情なのです。

例えば、「あなたは有能な人ですね」と言われるとしましょう。無表情で声の抑揚なく言われるのと、 瞳をキラキラさせてにこやかに言われるのと、どちらが嬉しいでしょうか?おそらく、前者を挙げる人は殆どいないでしょう。

つまり、人間は相手が無表情だと「理解されてない」「共感されてない」と思い、ガッカリする。一方、表情豊かで発言に沿った表情をしている人には、たとえそれが見え見えのお世辞だったとしても「実感がこもっている」と思い込むものなのです。

したがって、たとえ心の中では共感していても、それを形にしなければ決して伝わらないのです。

人間とは、なんとも非効率な生き物ですね。 

 

■表情が共感性をおぎなうプロセス

では、会話に表情を取り入れると、どんなことが起こるのでしょうか?表情が共感性を補うプロセスを、簡単に分析してみました。

  1. 言葉に適切な表情をつける
  2. 「話を聞いてもらえた」と相手が喜ぶ
  3. 何度か言葉のキャッチボールを続けることで、信頼感が生まれる
  4. 「この人は私に共感してくれる人だ」と思ってもらえる

なお、ここで言う「表情」とは、決して顔の表情だけではありません。「声の抑揚」も大事です。顔と声、二つの表情をセットにすることで、信頼感を与えることができるのです。

 

■会話の中身とふさわしい表情

では、具体的にはどんな時にどんな表情を使えばいいのでしょうか?「相手がどんな話をしてくるか」に焦点を当てて、簡単に説明したいと思います。

  • 愚痴やツラさ→悲しそうな表情(眉間に皺を寄せる)+低めで小さめの声
  • 自慢話→驚いた表情(眉を上げて目を見開く)+高めの声
  • めでたい話→嬉しい顔(驚いた顔+笑った口)+高めの声
  • 自分へのお叱り→悲しそうな表情+低めのはっきりした声

もちろん、相手の話す内容はもっと多様なので、対応もそれに応じて様々に変える必要があります。ただ、たいていの場合はこれで無難に乗り越えられるでしょう。

「無難」と言うと聞こえは悪いですが、共感性の低さに悩んでいる人はまず無難でいいのです。 最初からパーフェクトな身振りなど到底ムリ。だから、手始めに「相手がムッとしない」程度を目指すのが現実的です。

 

■中身よりも「表現方法」

ただ、こういった話をしたら、大抵の人は「ジェスチャーでは意味がない」「大事なのは心」「真心があれば身振りなど問題ない」と言うでしょう。でも、本当にそうでしょうか?

よく考えてみてください。彼らだって、全ての言葉を心底から言っているわけではありません。鬱陶しい上司の前ではニコニコしながら、給湯室で陰口を叩く。お義母さんの前では従順にしながら、家に帰ったら夫に愚痴を吐く。こうやって、嫌な相手をやり過ごしているわけです。

つまり、彼らとて「共感しているフリ」が上手いだけのこと。上手すぎて、まさか自分がそのスキルを活用しているなど自覚すらしていないだけなのです。

だから、彼らのこういった発言を気にする必要はありません。それこそ、何か言ってきたら「そうですよね、私もそう思います」と実感たっぷりに言ってあげましょう。相手はそれで満足してくれます。

うるさい人ばかりの世の中ですが、要領よく乗り切っていきたいものですね。

 

以上、共感性の低さを表情でカバーする方法でした。

 

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