こんにちは、
発達障害の傾向のある人は、たいてい子供の頃から何らかの「兆候」があると言いますよね。
私も、その例に漏れず「変わった」ところのある子供でした。
その中でも特に際立っていた「過集中」について、今回は書いてみたいと思います。
私の「過集中」
■過集中で授業すっぽかし
・過集中とは?
「過集中」とは、具体的にはこういった症状のことです:
- 何かに没頭し過ぎて、通常ならありえないような長時間、同じことを続けてしまう
- その間は周囲の変化に殆ど気付かない
- 「ハッ」と我に返った時には、自分でも疲労困憊している
実は、私も幼少時から度々こういう状態に陥っていました。
・本に夢中のあまり…
今でも忘れられないのは、小学校1年生の時のエピソードです。
私はもともと本が大好きなのですが、その日も休み時間に図書室で読書をしていました。午後でしたが、まだ授業が1つ残っていました。
しかし、いつもならチャイムが鳴ったら教室に戻っていたのですが、その日は何故か夢中になってしまい、ついつい時が経つのを忘れてしまいました。
それはまるで永遠にも思えるような、それでいてたった一瞬のような、不思議な時間でした。
ハッと気付いた時には、周りにいたはずの子供たちの影はなく、私ひとり灯りの消えた薄暗い部屋に座っていたのです。
・授業すっぽかし
私は、一体何が起こったのか、自分でもよく分かりませんでした。
不安に思った私は、とにかく教室に戻らないと!と思い、その場を離れました。
しかし、戻った教室にはすでに人がまばらで、まるで下校のチャイムが鳴った後のような雰囲気。
「まだ授業があるはずなのに、なぜだろう?」
まるで狐につままれたように、状況がよく呑み込めませんでした。
後で分かったことですが、実はこの時、あろうことか私は「授業をすっぽかす」という失態をおかしていたのです。
・母は不思議に思ったものの
このことを心配した担任の先生が、私の母に連絡し、ことが発覚しました。
夕方遅く学校に呼び出された母は、経緯を聞いて驚いたそうです。
しかし、「そんなに本が好きなのかしら?変わった子ね」と思っただけで、私には何も言わず、家族に相談することもなかったとのこと。
そして、私がこの話を初めて聞かされたのは、事件から20年近く経ってからのことでした。
■絵に熱中し過ぎて
・課題を自宅に持ち帰り
また、こんなこともありました。
中学1年生の頃、美術で「絵画製作」に取り組んだ時のことです。
課題の提出期限が1週間後に迫ったある日、私は何とか間に合わせようと自宅に絵を持ち帰り、作業をすることにしました。
その日は金曜日で、「土日を使って仕上げよう」と思っていたのです。
・気付いたら、朝
ところが、夕食後にどうしても絵が気になってしまったため、私は夜9時ごろから画材を準備して作業をすることにしました。
そして、やはり読書の時と同じです。
没頭し過ぎるあまり、時間を完全に忘れ、気付いた時には窓の外が明るくなっていました。知らぬ間に、およそ8時間もの間、絵を描き続けていたのです。
・疲労困憊
休憩しなければ、と思ったものの、絵筆を持っていた指はガチガチに固まり、伸ばすことができません。
また、何時間も前傾姿勢だったため、背中が痛くてたまりませんでした。
しかも、トイレにも行かなかったせいで、急に猛烈な尿意も押し寄せてきました。
そこで私はあわてて、動かない体に無理をして、用を足しに立ち上がったのです。
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いかがでしたか?
もしかしたら、皆さんも似たような経験があるかも知れませんね。
私の場合、大人になってからも、趣味や勉強でのエピソードに事欠きません。
そのせいで体調を崩すこともありますが、現在では「とてつもない集中力で作業を一気にこなせるのは、万人にはできないことだ」と思い、前向きに捉えることにしています。
以上、私の「過集中」エピソードでした。