こんにちは、
皆さんは、人との会話が続かず気まずくなった経験はありませんか?
「
「何を言えばいいのか、正直分からない…」
こんな居心地の悪い思いをするのは、ツライですよね。
そこで、今回はそんなあなたにピッタリな「話を途切れさせない会話のコツ」について書きたいと思います。
「コンボ技」で会話上手に!
相手のぎこちない笑顔…
「シーン」という不自然な
あまりの気まずさに、ついトンチンカンなことを口走って逆効果だった…なんてこともありますよね。
こういった場面は、本当に疲れるものです。
では、こんな状況を避けるための会話のコツとは、一体何でしょうか?
それは、「
では早速、詳しくご説明しましょう。
■「相槌→オープンクエスチョン→相槌」のコンボ技とは?
「相槌→オープンクエスチョン→相槌」のコンボ技。
これは、「相槌と"オープンクエスチョン"の組み合わせによって、相手から話を次々と引き出す方法」のことです。
具体的には、
- 相手の発言を受け止める
- それに関連する情報を引き出し、話を発展させる
- 引き出した新情報を受け止める
- 2.~3.の繰り返し
という順序です。
これは一種の「パターン」なので、慣れると会話がとっても楽ですよ!
■オープンクエスチョンとは?
「でも、そもそもオープンクエスチョンって何?」
という方のために、まず簡単にご説明しておきましょう。
これは、一言で言うなら「YES/NOでは答えられない質問」のことです。
例えば、
- 「好きなものは何ですか?」
- 「どうしたら~できますか?」
などなど。相手から、より詳しい情報を引き出す時に使う質問ですよね。
これを使うことで、「はい/いいえ」で答えたら終了してしまう会話を、さらに発展させられるのです。
■具体例(Before & After)
では、具体的にこの「コンボ技」を使う前と後で、どのように会話が変化するか見てみましょう。
<場面:異業種交流会で知り合った初対面の人との会話>
※青い字は相手の「心の声」です
◆Before
- 自分:お仕事は何なんですか?
- 相手:ファイナンシャルプランナーです。家計の相談に乗ったりしてます。
- 自分:そうなんですか。
- 相手:よくこの近辺のおうちにお邪魔するんですよ。
- 自分:そうなんですね。
- 相手:(反応の薄い人だな、話しづらいなぁ)
…ところで、あなたは? - 自分:営業なんですが、○○という商品を売っています。
競合メーカーと価格差がついて売るの大変なんです。 - 相手:へ~…
(そんなことどうでもいいから、自分の話を聞いてほしいんだけど…) - 自分:上司のプレッシャーもきつくて、本当にツライんですよ~。
- 相手:それは大変ですね…では、このへんで…
(ダメだ、この人は話を聞いてくれないや)
◆After
- 自分:お仕事は何なんですか?
- 相手:ファイナンシャルプランナーです。家計の相談に乗ったりしてます。
- 自分:えー、そうなんですか!(相槌)
でも1対1での仕事って、大変そうですね。
人間関係作りのコツってあるんですか?(オープンクエスチョン) - 相手:(お、興味持ってくれた!)
いや~、実は私も最初は苦手だったんですが、
~~という出来事があってからは吹っ切れました。 - 自分:うわ~、それはすごいですね!(相槌)さすが!
毎月どのくらいの人と会われてるんですか?(オープンクエスチョン) - 相手:(色々聞いてくれて嬉しいなぁ)
そうですねぇ、ざっと20人くらいでしょうか(続く)
どうでしょう?
会話が一気に活性化したのが分かりますよね。
■なぜ効果的?
では、このコンボ技はなぜ効果的なのでしょうか?
それは、下記のメッセージを相手に伝えることができるからです。
- 相槌(1)
=「あなたの話を聞く用意があります」 - オープンクエスチョン
=「あなたのことをもっと知りたいです!」 - 相槌(2)
=「驚きました/関心しました!」
これを相手が「言外のメッセージ」として受け取ることで、気分よく話し続けてくれるようになるのです。
あとは「そうなんですか」「すごいですね!」と相槌を返せば、相手は勝手に話し続けます。従って、あなたが「何を言ったらいいんだろう」とモジモジする必要は、もうなくなるのです。
■会話が途切れそうになったら?
それでも会話が途切れそうになったら、どうするか?
そんな時は、相槌の後に再び「オープンクエスチョン」を投げましょう。そうすれば相手に新たな「話のネタ」を提供することができます。
人間は本来「自分大好き」な生き物ですから、ネタさえあればどんどん自分の話をしてくれるもの。
こうして、会話の切れ目を防げばいいのです。
■オープンクエスチョンのバリエーション
・質問もパターン化できる
ただ、こんな便利なオープンクエスチョンでも、
「なかなかいい質問が思いつかない」
というケースも多いものですよね。
そこで、次は会話のなかでスラスラ質問できるようになるパターンと具体的な用例をご紹介します。
そのパターンとは、「5W1H」です。
・5W1H
仕事の現場でよく使われるキーワード、「5W1H」。
これは
- いつ(When)
- どこで(Where)
- だれが(Who)
- 何を(What)
- なぜ(Why)
- どうやって(How)
の頭文字を取ったものです。
仕事のダンドリや、相手に情報を伝える際には欠かせない基本ルールですよね。
これを会話の中でも活用しようというのが、今回お伝えするノウハウなのです。
・具体的な用例
では、実際に具体例を挙げて、5W1Hを使ったオープンクエスチョンのバリエーションを見てましょう。
ここでは、顧客や同僚などとの会話を想定しています。
さて一体、どんな質問が可能なのでしょうか?
※下記バリエーションの見方:
- 相手の発言
- それに対して可能な質問
-
アポを取って営業に行ったが、担当者不在のため、寒いなか帰らされた
- When :いつからその企業を担当してるんですか?
- Where:どこまで(駅/会社名)営業に行ったんですか?
- Who :担当者は誰ですか?
- What :何を提案しに行ったんですか?
- Why :アポを取ったのに、なぜ相手は不在だったんですか?
- How :どのくらい(How Long)相手を待ってたんですか?
-
奥さんとケンカして、しばらく口を聞いていない
- When :いつケンカしたんですか?
- Where:どこで奥さんと出会ったんですか*1?
- Who :誰か仲裁してくれる人はいないんですか?
- What :何か怒らせるようなことを言ったんですか?
- Why :なぜケンカになったんですか?
- How :いつもどうやって仲直りするんですか?
-
製品故障のクレーム処理が上手くいかず行かず、困っている
- When :いつ発生したクレームですか?
- Where:製品のどこが故障したんですか?
- Who :誰かサポートしてくれる人はいないんですか?
- What :どの製品なんですか?
- Why :なぜ上手く行かないんですか?
- How :どのくらい(How Long)処理に時間掛かってるんですか?
-
長年取りたいと思っていた資格が、ようやく取れてうれしい
- When :いつその資格を取ったんですか?
- Where:資格試験はどこであったんですか?
- Who :どの団体が認定してる資格ですか?
- What :何に関する資格ですか?
- Why :なぜその資格を取ろうと思ったんですか?
- How :どのくらい(How Long)取得まで掛かったんですか?
-
近々アメリカに出張する予定だ
- When :いつ出発なんですか?
- Where:どの都市に行かれるんですか?
- Who :誰かと同行するんですか?
- What :何の案件で行くんですか?
- Why :なぜその時期に行くんですか*2?
- How :出張はどのくらいの期間(How Long)になるんですか?
いかがでしょう?
会話の流れに応じて、無限に質問の幅は広がりますね。
まだ慣れない人は、このページをブックマークして会話の前に見ておくといいでしょう。
・なぜ5W1Hなのか?
では、一体なぜ5W1Hを使うと質問しやすくなるのでしょうか?
それは、話の中にも埋もれている「発展のネタ」を、上手く拾い上げられるからです。
例えば、上で挙げた話はどれも、特にオチのないありきたりなものばかり。
しかし、実は必ず「始まり」と「終わり」があり、「登場人物」や「その後の展開」があります。そして、その話の発端となる「きっかけ」などがあるものです。
これこそ、まさしく「発展のネタ」。
「5W1H」というツールを使うことで、このネタをキャッチし、さらに話を展開することが可能になるのです。
会話の苦手な人なら、活用しない手はありませんよね。
■もし「相槌」がなかったら?
・相槌って要る?
しかし、さらにこんな疑問のある方もいるのではないでしょうか?
「相槌って必要?オープンクエスチョンだけで、上手く行く気がするけど…」
「わざわざ相槌を打つのは、非効率では?」
確かに、オープンクエスチョンさえあれば、それだけで十分な気もしますよね。
では、なぜイチイチ相槌を打つのでしょうか?
それは、「相手に唐突な印象を与えない」ためです。
・もし相槌がなかったら…
(呼吸が合わない!)
ちょっとイメージしてみてください。
あなたが誰かと会話するとして、もし自分の話に間髪入れず言葉を返されたら、「呼吸が合わないなぁ」と思ったりしませんか?
実は、相槌がない場合、まさにその「呼吸が合わない」感じを与えてしまうことになるのです。
(「相槌」がないと…)
たとえば、先ほど見た「After」の会話例から相槌を除いてみましょう。すると、こうなります:
※赤い字が、相槌なしで入れる言葉
- 自分:お仕事は何なんですか?
- 相手:ファイナンシャルプランナーです。家計の相談に乗ったりしてます。
- 自分:でも1対1での仕事って、大変そうですね。人間関係作りのコツってあるんですか?
- 相手:(い、いきなりだなぁ)
いや~、実は私も最初は苦手だったんですが、
~~という出来事があってからは吹っ切れました。 - 自分:毎月どのくらいの人と会われてるんですか?
- 相手:(なんだか尋問みたい…)
そうですねぇ、ざっと20人くらいでしょうか(続く)
(取っつきにくい印象に)
いかがでしょうか?
相槌を入れずに次々質問してしまうと、「会話」というより「質問責め」という感じがしませんか?
これだと、相手の気分を乗せるどころか、逆に「取っつきにくい人」という印象を与えかねません。
従って、「相槌」というクッションを挟むことが、とても大事になってくるのです。
相槌の必要性が、お分かり頂けたでしょうか?
■「相槌」の参考書籍
なお、相槌は相手の立場や状況によって使い分ける必要があります。
そこで、私が実際に読んで役立った本をご紹介しておきますね。
3点とも、仕事をする際に「即戦力」として大変助けられました。

大人の発達障害 アスペルガー症候群・ADHD シーン別解決ブック (主婦の友新実用BOOKS)
- 作者: 司馬理英子
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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※p.96-97に言及あり。目上の方・親しい方のそれぞれに対する適切な相槌を挙げています。

実践!!値切りを封ずる商談技術―価格交渉・条件交渉を有利にすすめる法
- 作者: 箱田忠昭
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すべらない雑談のルール―たった3秒で心をつかむ魔法のテクニック
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※箱田さんのこの2点には、とても助けられました。
誰でもその日から実践できるよう、テクニックがまとめられています。
特に、感嘆詞の「あ・い・う・え・お」は簡単なうえに応用の効く、素晴らしいノウハウだと思います。
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いかがだったでしょうか?
会話が続かず「この
最初は相槌ひとつ打つのも勇気が要るものですが、ぜひ思い切ってやってみて下さい。
きっと、慣れた頃には自然に会話が続くようになっているはずですよ。
以上、話を途切れさせない会話のコツでした。
*1:この質問は、一つ目のオープンクエスチョンとしては適切ではありません。なぜなら、「奥さんとケンカした」という文脈とは直接関係がないからです。そのため、相手が奥さんについて色々話し出し、「ケンカ」というキーワードから離れた段階で行うのがよいでしょう。
*2:例えば、アメリカにクリスマス前後=ビジネスが低調になりやすい時期に出張する場合、こういった質問が可能です。なぜなら、出張しても案件の進捗は見込めないため、普通はその時期を避けるものだからです。こういった「不自然な点」をツッコむことで、「客先のパーティに呼ばれたから」「先方の創立記念イベントで」などなどのネタが出てくる可能性があるんですよ。